「きのこ」を知ろう

「きのこ」好きの皆さんにお聞きします。きのこの本体は、どこの部分を、そう呼ぶのでしょうか?皆さんが、食卓で美味しく頬張っている「きのこ」の部分は、「きのこ」の本体とは言いません。「きのこ」の本体は、土の下に隠れている部分を言います。「きのこ」は、土の中で「菌糸」と呼ばれる状態で、土の中に分布しています。そして、皆さんが「きのこ」狩りの季節などと称しているシーズンを迎えると、「子実体」と呼ばれる、皆さんが「きのこ」の本体であると思われている部分が、地表に現れて、「きのこ」の胞子を撒くのです。この胞子によって、また、新たな「きのこ」となるべく、地中に「菌糸」が分布されるといった、流れが「きのこ」の生態であるのです。皆さんが、召し上がっている「きのこ」は、胞子を撒く為の一種の装置であるのです。「きのこ」の不思議なその正体が少しずつ見えてきましたでしょうか?

実際には、学者たちの間でも、「きのこ」の詳細はまだ分かっていない事柄が多いのです。「きのこ」の仲間に、「冬虫夏草」と呼ばれる、不思議な「きのこ」もいます。冬虫夏草は、森や山にいる昆虫や、幼虫に寄生して、その養分を吸収しながら、生きた昆虫の内部で、その菌糸を増やし、「きのこ」として成長していきます。「きのこ」の「子実体」が、昆虫の身体から出はじめると、昆虫は亡骸となってしまいますが、冬虫夏草の一部として、一体化するように冬虫夏草は成長していきます。その後は、皆さんが食している「きのこ」同様、地上から成長した胞子を撒く「子実体」の装置により、新たな冬虫夏草を生み出すべく、胞子をまき散らし子孫を繁栄させます。皆さんの知っている「きのこ」は、不思議だらけの生物なのです。