未知なる「菌類」の世界

ジメジメとした高温多湿の日本の夏の時期に、現れはじめる「カビ」が、「きのこ」の仲間である事はご存知でしょうか?お風呂場や、窓のサッシなどにこびり付く「カビ」は、なんだか悪者のように感じている人々も多いのではないかと感じていますが、「カビ」は、地球上には、なくてはならないものなのです。「カビ」は、地球の掃除屋さんなどと称して呼ばれる事が多いのですが、植物や動物の腐敗したものを、分解して植物の栄養分となる土壌に戻してくれるのが、「カビ」を仲間とする「菌類」です。多くの動物たちは、たくさんの植物たちが存在しないと、生命を維持して暮していけなくなってしまうのですが、その植物たちの栄養となる土壌を生み出してくれているのが「菌類」なのです。

皆さんは、腐敗や朽ちる事を、毛嫌いするかもしれませんが、腐敗したり、朽ちる事も地球上においては、とても大切な事なのです。仮に、腐敗したり朽ちることのない世の中だとすると、地球全体はあっという間に、枯れ葉や枯れ木、動物や人間たちの死骸で埋め尽くされてしまいます。そうならないように、地球のお掃除をしてくれているのが「菌類」の役目なのです。菌類は、約150万種ほどいるのではないかと考えられていますが、未だに詳細は解明されていません。

「きのこ」やパンやお酒に必要な「酵母」も「菌類」の仲間です。「酵母」がなければ、ワインや、ビール、日本酒や焼酎、また、美味しいパンも作れないのです。「酵母」や「カビ」と「きのこ」が、同じ「菌類」の仲間とは、考えられないと思うかもしれませんが、「きのこ」は、植物ではなく「菌糸」と呼ばれる、繊維状のもので出来ていて、「カビ」と同じように胞子というもので子孫を増やしているのです。「きのこ」は、「光合成」を行う事ができないので、自分自身で養分を作りだす事ができません。ですから、他の生物と共生したり、寄生したりする事で成長しているのです。

不思議な生き物ですよね。世界中には、不思議な「きのこ」がたくさんみつかっていますが、ツキヨタケと呼ばれるような光る「きのこ」や、冬虫夏草と呼ばれる虫に寄生して虫を殺してしまう「きのこ」など、不思議な「きのこ」が、数多くみつかっています。今後も、そのような不思議な「きのこ」が多くみつかるのではないかと予想されるほど、未だに「菌類」の世界は、人間にとっては未知なる世界なのです。